会長挨拶
令和6年10月1日
井上 尚子
平素より、日本核物質管理学会(INMMJ)の活動にご支援・ご協力を賜りまして誠にありがとうございます。2024年10月より坪井裕前会長を引き継ぎ、第13代目の会長に就任いたしましたJAEAの井上尚子です。1977年に核物質管理学会日本支部として創設されてから47年となり、また、米国本部からみても初の、かつ最大規模の国際支部です。この間、日本の原子力を巡る核物質管理を巡る歴史は一言で総括できるものではなく、その中で本学会の活動をけん引し、支えてこられた諸先輩方には心より敬意と感謝を表します。会員の皆さまのご期待に沿えるよう努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
地球温暖化に対応するための脱炭素化、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー価格の高騰のため、世界は再々度原子力利用に舵を切りつつあります。国内においても原子力発電所の再稼働のために多くの努力がなされています。このような原子力平和利用の推進には、しっかりとした核物質管理が大前提であり、さらに合理的な核物質管理を志向するためにも当学会が担う役割は重要であることはもちろんのこと、更に貢献できる可能性があると考えます。
ベテラン会員の有する優れた経験・知見を活かして核物質管理における「技術伝承」「知識管理」「次世代人材育成」を支援するためのプラットフォームである「メンター部会」は次世代の核物質管理に携わる方々への贈り物リソースとなります。また、当学会の活動はアカデミックなものだけでなく、実務を行う専門家の方々の業務改善的な良好事例の共有も行う貴重な場ですので、様々なご所属の方々にその価値をお伝えしたいと考えます。学生会員を始めとする若手の方々の積極的な参画も非常に重要です。
これからも、会員の皆さまにより有益となるような活動の展開に向けて、理事会と事務局、企画委員会、年次大会プログラム委員会、広報委員会、メンター部会、そして学生部会で老若男女問わず知恵を出し合いながら前向きに取り組んでまいりたいと存じます。皆さまからのご意見・ご要望をお寄せいただければ幸いです。引き続き、ご支援・ご協力賜りたく、よろしくお願い申し上げます。